お子さんが小学校高学年になり、友だちとのコミュニケーション手段としてLINEを使い始めるのは、現代ではごく自然なことです。その一方で、「ネットいじめに遭わないか」「知らない人とつながってしまわないか」「高額な課金をしてしまわないか」など、多くの保護者の方が不安を感じているのではないでしょうか。
LINEは便利なツールですが、使い方を誤るとトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。この記事では、お子さんがLINEを安全に、そして楽しく利用するために、保護者が事前に知っておくべきこと、実践すべき設定、そして万が一のトラブルへの対処法まで、詳しく解説します。
子どもたちはなぜLINEを使うのか? 現代のコミュニケーションのカタチ

昔は「友だちと遊びたいなら、直接家に電話をかける」「放課後の予定は、教室で顔を合わせて決める」のが当たり前でした。しかし、時代は大きく変わりました。スマートフォンとLINEは、子どもたちのコミュニケーションに欠かせないツールとなっています。
リアルタイムなコミュニケーション手段
放課後に友だちと遊ぶ約束をしたり、「今日の宿題って何だっけ?」といった些細な質問をしたり。グループトークを使えば、クラスの友だち全員に一度に連絡することもできます。
仲間とのつながりを深める場所
クラスや部活、趣味のグループなどでLINEグループを作り、共通の話題で盛り上がったり、写真や動画を共有したりします。これは、現代の子どもたちにとって、仲間意識を育む大切な場所となっています。
情報収集と交換の場
「〇〇先生の授業、次のテスト範囲はどこ?」といった学校の情報から、最新のトレンド、流行りのゲーム、おもしろい動画まで、LINEを通じて友だちとリアルタイムで情報を交換しています。
このように、現代の子どもたちにとってLINEは、従来の「電話」や「メール」とは異なり、リアルタイムな情報共有と、仲間との絆を深めるための、なくてはならないインフラとなっているのです。
しかし、その便利さの裏には、保護者が知っておくべきリスクも潜んでいます。この記事を通して、お子さんがLINEを安全に、楽しく活用できるよう、ぜひサポートしていきましょう。
子どもがLINEを始めるときに保護者が知っておくべき3つのこと

最近では、小学校になると、友だちとの連絡手段としてLINEを使い始めるお子さんが増えてきました。親としては、「トラブルに巻き込まれないか心配…」と不安になることもありますよね。お子さんが安全にLINEを利用するために、保護者が知っておくべきポイントを3つに絞ってお伝えします。
フィルタリング設定は必ず行う
最も重要なのが「フィルタリング設定」です。インターネット上には、暴力的なコンテンツ、アダルトサイト、出会い系サイトなど、お子さんに見せたくない不適切な情報や、危険な場所がたくさん存在します。これらからお子さんを守るために、スマートフォンの「フィルタリング設定」を必ず有効にしてください。これは、青少年保護育成基本法に基づき、未成年者が利用する携帯電話には原則として義務付けられている重要な設定です。
設定方法がわからない場合は、各キャリアの店舗で相談してみるのが一番確実です。フィルタリング設定をしておくことで、お子さんが意図せず危険なサイトにアクセスするリスクを大きく減らすことができます。
各社ごとのフィルタリングについてはこちら!
docomo:https://www.docomo.ne.jp/service/filtering
楽天:https://network.mobile.rakuten.co.jp/sumakatsu/contents/articles/2022/00074
ソフトバンク:https://www.softbank.jp/mobile/service/filtering
「友だち」の追加設定を見直す
「友だち」の追加設定についてです。LINEには、電話番号を知っている人や、ID検索で友だちを追加できる機能があります。しかし、この設定がONになっていると、知らない人から友だち追加されてしまう可能性も出てきます。
以下の3つの設定をOFFにするのがおすすめです。
「友だち自動追加」をオフにする
スマートフォンに登録されている電話番号から、自動的にLINEの友だちを追加する機能です。保護者が意図しない連絡先から、お子さんが友だち追加を防いでくれます。
「友だちへの追加を許可」をオフにする
自分の電話番号を知っている人が、自動的にあなたのお子さんをLINEの友だちに追加するのを許可する機能です。お子さんの電話番号が何らかの形で流出した場合、見知らぬ人から勝手に友だち追加されてしまうのを防いでくれます。
「ID検索を許可」をオフにする
LINE IDを知っている人が、ID検索でお子さんを見つけられるようにする機能です。不特定多数の人がお子さんのID検索して、直接メッセージや友だち追加を防いでくれます。
LINEアプリの「設定」→「友だち」から変更できます。知らない人との安易なつながりを防ぐために、ぜひ親子で一緒に確認してみてください。
個人情報を守る「プライバシー」設定の確認
お子さんの個人情報を不用意に公開されないよう、プライバシー設定も細かく設定する必要があります。プロフィール公開設定について1つずつ確認してみましょう。
アイコン、名前、ステータスメッセージ
お子さんの顔写真や本名、学校名、住んでいる地域を特定できるような情報は、アイコンや名前に設定しないように指導しましょう。ステータスメッセージも、個人が特定できる内容は避けるべきです。
誕生日
LINEには誕生日を公開する機能がありますが、これも個人情報の一つです。公開しない設定にすることがおすすめです。
タイムラインの公開範囲
LINEのタイムラインは、写真や動画、テキストを投稿できるSNSのような機能です。投稿の公開範囲を「全体公開」ではなく、「友だちのみ」や「指定した友だちのみ」に限定しましょう。特に、お子さんの顔がはっきりわかる写真や、学校の制服を着た写真などは、公開範囲に細心の注意を払うべきです。
メッセージ受信拒否
友だちではない人からのメッセージを自動的に拒否する機能です。「友だち追加」設定をオフにしていても、何らかの形でメッセージが届いてしまう場合に備え、この設定も有効にしておくと安心です。
これらの設定をすることでお子さんの個人情報が漏洩することなく、LINEを活用することができます。
親子で築くLINEの「使い方」ルールについて

設定だけでなく、日々の使い方に関するルール作りと、保護者の継続的な見守り、そして何よりもオープンなコミュニケーションが非常に重要です。一方的にルールを押し付けるのではなく、お子さんと一緒に話し合い、「なぜそのルールが必要なのか」を理解してもらうことが大切です。子ども自身が納得することで、ルールを守る意識が高まります!
例えば、以下のような具体的なルールが考えられます。
Aさん
まず最初に「自分が言われてイヤな気持ちになる言葉は使わない」という、とってもシンプルなルールを決めました。そして、「友だちの悪口は絶対に書かない!」「人を傷つけるスタンプは送らない!」と具体的な約束も追加。おかげで、お子さんは単に「ダメ」と言われるだけでなく、相手を大切に思う気持ちを学びながら、LINEを楽しめているそうです。
Bさん
個人情報について、まるで「秘密のパスワード」みたいに考えています。「住所や学校名はもちろん、制服姿の写真も絶対に載せない!」と、個人情報を守ることの重要性を伝えました。また、お友達の秘密をうっかり話してしまいそうになった時も、「それって、言っていいことかな?」と問いかけることで、デマや嘘を広めないことの大切さを教えています。
Cさん
お子さんがLINEを始めたその日に、「知らない人からメッセージが来たら、絶対に返信しないで、すぐにスクリーンショットを撮って親に見せる」というルールを決めました。これなら、お子さんも困った時に「どうしよう…」と一人で悩まずに済みますし、「何かあったらお父さん、お母さんが助けてくれる!」という安心感につながっているようです。
このように、家庭内で一緒にルールを決めることにより、お子さんが被害にあうことを減らすことができます。ぜひ、スマホを買った際には、ルールを考えてみてください!
よくあるトラブルと対処法

どんなに注意していても、残念ながらトラブルに巻き込まれてしまう可能性はあります。万が一の時に慌てないよう、主なトラブルとその対処法を知っておきましょう。
いじめ・悪口(ネットいじめ)に気づいたら
LINEを使った悪口や仲間はずれ、無視などは、お子さんの心に深い傷を残します。子供の変化にいち早く気付けるように普段からのコミュニケーションが大切になってきます。
お子さんの様子がいつもと違う(元気がない、スマホを隠す、食欲がない、学校に行きたがらないなど)場合は、ネットいじめの可能性を疑い、優しく話を聞いてあげましょう!
お子さんが相談してきたら、まずは「話してくれてありがとう」と受け入れ、お子さんの気持ちに寄り添いましょう。
悪口やいじめのメッセージ、画像などは、スクリーンショットを撮るなどして証拠として保存しておきましょう。また、いじめの加害者をブロックし、LINEの運営に通報することも検討してみるのも効果的です。
状況に応じて、学校の先生、スクールカウンセラー、地域の教育相談窓口など、専門機関に相談しましょう。
個人情報の流出やアカウントの乗っ取り
お子さんの個人情報が漏洩したり、LINEアカウントが乗っ取られたりするケースも報告されています。個人情報をむやみに公開しないことや分かりにくいパスワードにしていたとしても乗っ取られたりする可能性はあります。そんなときの対処法について見ていきましょう。
- すぐにLINEのパスワードを変更する。
- LINEの運営に報告し、アカウントの停止や復旧を依頼する。
- 警察のサイバー犯罪相談窓口に相談する。
高額な課金トラブル
ゲームやスタンプの購入など、お子さんが意図せず高額な課金をしてしまうケースも少なくありません。
安心安全なLINE利用は「設定」と「コミュニケーション」から

お子さんがLINEを安全に、そして楽しく活用するためには、事前の適切な「設定」、親子で決める「ルール」、継続的な「見守り」と「オープンな対話」が何よりも大切です。
LINEは、友だちとの絆を深め、新しい世界を広げる可能性を秘めたツールです。保護者が正しい知識を持ち、お子さんと一緒に向き合うことで、その可能性を最大限に引き出し、安心安全なデジタルライフを送ることができるでしょう。
この記事が、保護者の皆様の不安を少しでも和らげ、お子さんのLINEデビューをサポートするための一助となれば幸いです。
最後に

LINE公式アカウントを使った配信では、ターゲット設定から配信タイミング、メッセージ内容の工夫や配信後の分析まで、戦略的に活用することで大きな成果を生み出します。
ただ単にメッセージを送るだけでは、効果的な結果にはつながりません。
LIBOTを導入すれば、LINE運用が効率化され、効果的な配信が実現できます。
LINE公式アカウントの運用を次のステップへ進めるために、ぜひLIBOTを導入してみましょう!